「委員長とポニーテール」 リライト意図
2012/08/31 進行豹
<よいと思った点>
+ テンポ
+ 書き出し
(書き出し指定の中でも、光っている書き出しだと思いました。
“微妙に意味不明”なのが、素晴らしいなぁ、と)
<直したいと思った点>
+ トーン
→書き出しはラブコメなのに、途中からミステリっぽくなり、
ましてオカルトまで混じってくるので、
「夢オチ」をやられたようなガッカリ感がありました。
(「夢オチ」は、<現実の話のトーン>で<実は夢>なので
ガックリきます。
<ラブコメのトーン>ではじまった話を読む側は、
当然「ラブコメで帰結する」ことを期待するよう思います。
しかし、この話の場合、
『連続暴行事件』でミステリ方向へ一転します。
その一転が「ラブコメ的なオチをつけるためのアクセント」
であれば非常によろしいと思うのですが、
この話の場合は、「幽霊話」に展開してしまい、
そのまままさかの<オカルト・真相は闇の中>的な結末を迎えます。
ラストの先輩のメールのエピソードも、
全く読後感を良くもしてくれず、
何かを納得もさせてもらえるものともなっていない――
ように、私としては感じてしまいました。
この話の書き出しで、この結末を期待していた方は
皆無であるのではないかと思われ。
その期待を裏切った結末も、「なんで?」というものに
なってしまっているように思われるので、
トータル、このお話を読み終えた時に残るものは、
「書き出しがなまじよかっただけの、
裏切られたようなガッカリ感」
――となってしまうように思えるのです)
ので、書き出しの好感触を活かすためにも、
「ラブコメでトーンを徹底すべき」かと感じました。