最初から最後まで滑らかに読み進めることができました。
「男」が一方的に語る形であるものの、途中に挟まれる地の分で情景が伝わってきます。
その語りも手を加えるべき点は見当たりません。
ただ最後の店主による「確かに、長年探していた〜」のセリフは最初は意味がわからなかった。
一年前に男が入ったバーの店主は死んでいなくて、この日に入ったバーの店主と同じだったということ?
となると店の場所などが変わっていて男の方は気づかなかったけど、
店主の方は男の話を聞いているうちに一年前の件を思い出してわかっていたということでしょうか。
それから、ずっと探していた相手が見つかったにせよ、「清々しい」との形容はどう理解すればよいのでしょうか。
自分を殴って金を奪って逃げたことについて、復讐なり逮捕なりを望んでいたということなら、
この日に会ってなにもなく終わったことを清々しいとは言い難いでしょうし、
仮に一年前の男の話をずっと信じていて、自分から金を奪った男はどうしただろうかと心配していたというのでも、
この日の話を聞いて結局男が立ち直れなかったということだとすると残念に思うことになるはず。
この点について、店主は男に恨みを抱いており、男に不幸が降りかかることを願っていた、という解釈で
読み取りやすくなるよう若干程度手を加えることとし、あとは表現を多少増減するにとどめました。
43行目「それを待つことなく、店主は飄々と話を続ける」(店主→男 の誤記?)
70行目「奴の知り合いでる将来の取引先」(「る」を削除)
93行目「周りが浮かれ手入ればいるほど」(浮かれて)
96行目「新味になって」(親身になって)
122行目「親父さんを裏切れるんじゃないかって?」(「?」を削除)
129行目「テンスはカウンターの内側へ」(テンス→店主)
「ウイスキー」と「ウィスキー」の表記が混在していたので前者で統一