『「追憶に溶けていく」 作者:糸染晶色 のリライト方針』
                                             進行豹


「死」がテーマであるにもかかわらず
「死者」である老人のキャラクターが
全く掘り下げられてないと感じました。

そのため、読んでいて無数の疑問点が沸き上がってきます。

+ 90過ぎの老人が子供のころは、
 35mmカメラさえウルトラ高級品だったのに、
 なんで彼の写真が無数に残っているのか。

+ 90過ぎの、周囲との交流をほとんどもたぬ老人が、
 HDDプレイヤーを買い込み、ループ再生機能を使いこなせる
 ものだろうか?

+ DVDにできるだけの写真・映像素材があるにしても、
 誰がそれを編集したのか。老人本人なのか?

――等々です。

 

 ので、リライト方針としては

「きちんと老人のキャラクターを設定する」

「それを描写する」

ことだけを心がけます。

 それをするだけで

「ループというお題がより生きる」

「主人公のキャラクターもまた生きてくる」

「お話の説得力が段違いに増す」

かと思うからです。